今後のアメリカ不動産マーケットの見方が、ちょっと分かれてきているのかも?
NAR(全米不動産協会)調べですが、購入希望者および売却希望者に行った調査で面白い結果が出ています。
52%->61% : 「今が買い時」と考える購入希望者の割合は5月の52%から6月は61%に上昇
32%->41% : 「今が売り時」と考える売却希望者の割合は5月の32%から6月は41%に上昇
通常は「買い時」と考える人が増える相場ですと「売り時」と思う人は減ります。
でも、今は両方とも増えてきています。
皆さん、先行きの不動産価格の行方に自信がもてなくなってきているのではないでしょうか。
人は不安になると失敗する前に、すぐにでも問題を解決したくなるもの。待つことによって状況が悪化することを避けたいものです。
この調査は6月末ごろに行われたものですが、コロナ禍により外出規制がされていたころの調査では、「今が売り時」の割合は、もっと低いものでした。
3月末~4月末頃にかけては、コロナ禍によって経済活動が強制的に停止させられており、株価の下落もあって不動産価格も下落を予想する人が多い時期でした。
物件の売り手にとってはそんな時期は物件をマーケットから引っ込めて、経済活動が回復するまで待とうとします。
その結果、マーケットに供給物件が少なくなってしまい物件価格が高止まりすることとなりました。
そうこうしているうちに規制も徐々に緩和され、供給も若干は増えたのですが、今度は住宅ローン金利が大幅に低下してきて、歴史的な低金利を受けて購入希望者がさらに増え、物件価格の高値推移が継続し、7月を迎えております。
なぜ「今が売り時」が増えたか?
6月から7月にかけて「今が売り時」と考える売却希望者の割合が増えてきています。
なぜでしょう?
通常であれば不動産価格の下落が予想されるときに、「今が売り時」の割合は大きくなります。
「今が買い時」の数字があらわしているように、低い住宅ローン金利によってしばらくは物件購入希望者の強い需要は続きそうです。
そんな中、売り手が早めに物件を売却したいと考える理由は、今後の不動産価格の下落を予想する人の割合が増えてきたことを示しているのかもしれません。
確かに7月に入りコロナの新規感染者数の再上昇もあり、景気回復への不透明感が出てきてますからね。
早くワクチンと治療薬が開発されるとよいのですが。
この記事へのコメントはありません。